音楽理論

アボイドノート

アボイドノート

作曲やアドリブをしている時、なんかコードにいまいち合っている気がしない、ということはありませんか?

その理由は様々ですが、「アボイドノート」を使っているのが原因かもしれません。

今回はそんな「アボイドノート」を学んでいきましょう。

使っていけない音ではないのですが、使い方を間違えるとサウンドを台無しにしてしまう可能性もありますので、しっかり勉強していきましょう!

アボイドノートとは

アボイドノートとは、コードトーンの半音上の音のことをいいます。

例えばキーがCのとき、Cメジャーコードのアボイドノートはファの音になります。

実際にCが鳴っている時のファの音を聴いてみましょう。

アボイドノート - アボイドノートを使った例

図1 アボイドノートを使った例


なんかコードに馴染まずにぶつかっているように聞こえませんか?
すごく響きが悪い感じがします。

これがアボイドノートです。

avoid noteを直訳すると「避けるべき音」という意味になります。

何故避けるべきなのかというと、コードとそのコードのアボイドノートを一緒に鳴らした時にアボイドノートがコードトーンとぶつかりコードのサウンドや機能役割を崩してしまう為です。

コードの響きを決定しているコードトーンと半音でぶつかっているんですからイメージはしやすいと思います。

ダイアトニックコード上のアボイドノート

それではダイアトニックコード上のアボイドノートを見ていきましょう。

key=Cを例にそれぞれのコードのアボイドノートを見ていきます。

Key=CなのでダイアトニックであるCメジャースケール上の音を見ていきましょう。

CM7

CM7の構成音はC-E-G-Bです。

Cメジャースケールの中でコードトーンの半音上はF音ですね。
なのでCM7に対してF音はアボイドノートになります。

Dm7

Dm7の構成音はD-F-A-Cです。

Cメジャースケールの中でコードトーンの半音上は存在しません。

が、しかし!
Dm7上に特例としてアボイドノートが存在します。
それはB音です。

下の図を見てください。

アボイドノート - Dm7とB音

図2 Dm7とB音

見ればわかる通りDm7の五度の1音上、七度の半音下なので「コードトーンの半音上」というルールには当てはまっていません。

しかしこのB音、Dm7の三度であるF音とトライトーンを作ってしまっているのです。

アボイドノート - Dm7とB音 - トライトーン

図3 トライトーン

ここでトライトーンが形成されることによりドミナントの性質を持ってしまっています。

コードの機能が大きく変わってしまいますね。

アボイドノートを使うと、このように響きが悪いだけでなくコードの役割そのものを変えてしまうので注意しましょう。

トライトーン、ドミナントがわからない方は下記記事を読んでください。

ドミナントモーションの基本
ドミナントモーションの基本今回の記事のテーマはドミナントモーションです。 音楽理論の本当に基本的な部分ではありますが、理論の中でも一番と言っていいほど大事な項目...

よってDm7ではB音はアボイドノートとなります。

Dm7に例外はありましたが、こんな感じでそれぞれのコードのアボイドノートを探していくと以下の表のようになります。

表1 ダイアトニックコードのアボイドノート

コード アボイドノート
CM7 F
Dm7 B
Em7 F, C
FM7 なし
G7 C
Am7 F
Bm7b5 C

ダイアトニックコード上のアボイドノートは表のようになります。

今回はキーCで見ていきましたが、ディグリー表記で覚えてキーが変わっても対応できるように覚えていきましょう。

表2 ダイアトニックコードのアボイドノートのディグリー表記

コード アボイドノート
ⅠM7 ファ
Ⅱm7
Ⅲm7 ファ, ド
ⅣM7 なし
Ⅴ7
Ⅵm7 ファ
Ⅶm7b5

アボイドノートの使い方

先ほどIM7の時のファはアボイドノートなのでぶつかって聞こえるという話をしました。

ではIM7の時ファの音を一切使ってはいけないのか、というとそうではありません。

例えばIM7の時、ファ→ミというメロディーは、ファのアボイドの不共感がミが鳴った時に解決されて心地よく聴こえます。

このようにIM7の時にファを鳴らしたい場合はどうすればいいのでしょうか。

たとえばCメジャーコードでファを使いたい場合、ミとぶつかりアボイドノートになります。

その場合、アボイドの原因となっているミを弾かないようにしてしまえばいいのです。

もともとの構成音Cメジャーの構成音はC-E-Gですね。

E音を弾かずにF音を追加することになります。

そうすると、この時に鳴っているコードの構成音はC-F-Gとなります。
つまりコードがCsus4に変化します。

アボイドノート - sus4

図4 sus4に変化

sus4コードについては下記記事を参照してください。

sus4コードの基本と頻出パターン
sus4コードの基本と頻出パターンコード譜を見ていると頻繁に登場するsus4コード。 なんとなく響きは耳で分かっている、という人も多いと思いますが、ノンダイアトニッ...

同様に、Gメジャーコードでドを使いたい、という場合はシを弾かないようにします。

構成音はG-C-Dになります。
コードはGsus4ですね。

このようにアボイドの原因となる音を弾かなくすることによりアボイドノートを鳴らすことができるようになります。

コード自体は変えずにアボイドノートを使うには?

上記の方法は、アボイドノートをしっかりと使い鳴らしたい場合の解決策です。

ではアボイドノートをメロディーの中で短く少しだけ使ってはいけないのか、というとそんな事はありません。
使っても大丈夫です。

しかし、使う際にはいくつか注意点があります。

まず、アボイドノートはあまり伸ばさないようにしましょう。

伸ばすことにより強調され外した感が強まってしまいます。

またアボイドノートを鳴らしたら、あまり跳躍せずに隣のコードトーンに向かうとアボイド感を感じさせないメロディーになります。

例えばCメジャーコードが鳴ってる時にF音を使ったら、隣のコードトーンであるE音かG音に落ち着くようにしましょう。

これらに注意してあげることにより、アボアイドノートを普通に使うことができます。

まとめ

使っていいのかダメなのかよく分からない、扱いにくいアボイドノート。

作曲をする時はしっかりとアボイドノートを意識してあげた方がいいでしょう。

しかしアドリブとなったらそこまで意識する余裕ありませんよね。
そんな時は臆せず使っちゃいましょう!

使っているうちに

「あれ?なんかコードに合ってない?!」
「なんとなく合ってない響きだから伸ばすのやめよ」

など違和感から自ずとアボイドノートを避けていくようになります。

これを繰り返すことにより耳が鍛えられていきますし、気が付けば別の音に行けばいいわけです。

「使っていけない」のではなく「気を付けて使う」くらいに思っておくと気が楽ですね。

アドリブのようにいちいちアボイドノートを気にしていられないような場合は、気にせず演奏するようにしちゃいましょう!

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