今回の記事はギタリスト苦手の「オンコード」です!
ギターだと押さえ難くなるので嫌われがちなオンコードですが、コードの機能を決める重要な役割を持っています。
オンコードの仕組みと重要な頻出パターンをチェックしていきましょう!
オンコードとは
オンコードとは「C/E」や「ConE」と表記されているコードのことを指します。
「C/E」は分数にも見えるので分数コードとも呼ばれます。
この表記はどう意味かというと、左側(分子)はコード、右側(分母)はベース音を意味します。
図1 オンコードとは
つまり「C/E」とは「Cというコードを鳴らしながら最低音をEにする」という意味です。
図2 オンコードの構成音
使用例
ではオンコードはどのようなシチュエーションで使用されるのか、頻出の使用例を見ていきましょう。
ルートモーションを滑らかにする
オンコードは、コード進行の中でのルートの動きを滑らかにする時に使用されます。
どういうことか、まずは次の譜面をご覧ください。
図3 カノン進行
これはよくあるカノン進行です。
これを、コードそのものは変えずにオンコードを使用すると以下のように変えることができます。
図4 オンコードを使用したカノン進行
コード進行そのものは変わっていませんが、オンコードを使用する事によりベースラインに変化が出ています。
コードの最低音がC→B→A→G→F→Eとどんどん下がっているのがわかるでしょう。
音源を聴いて、印象が変わったと思いませんか?
今回の場合はコードの構成音をベース音に持ってきているのでコード自体は変わっていません。
このようにコード自体は変わらずとも、コード進行に変化を与える事ができるのがオンコードです。
クリシェ
クリシェとはコードが進むごとに半音ずつベース音が下がっていく進行のことをいいます。
代表的なクリシェのパターンを見てみましょう。
図5 メジャークリシェ
このように半音進行するクリシェでもオンコードが使われます。
IV/V(IIm/V)
サブドミナントであるIVに、Vをベース音として足したオンコードで、IImでも同様です。
Key=Cでみた場合、F/G、Dm/Gですね。
今まで見てきたオンコードは、分子のコードの構成音がベース音になっていましたが、これは構成音以外がベース音になっている頻出パターンです。
IV/Vの対処法としては、「IV/V=V7sus4」と捉えましょう。
なぜそうなるのか、F/Gを例にみていきましょう。
F△7の構成音はF, A, C, Eになります。
これにベース音であるGが追加されるので下図のようになります。
図6 F△7/Gの構成音
これをベース音であるGをルートとして考えると下図のような音程になります。
図7 G7sus4(9, 13)
このように、F/GはGsus4と同様の働きを持つコードになります。
ちなみにDm7/Gでも同様です。
そのためSD/VはVsus4と覚えるようにしましょう。
まとめ
慣れるまでは複雑に思えて敬遠しがちなオンコードですが、パターンがある程度決まっています。
多くのコード進行をアナライズすることによって定番のオンコードにどんどん慣れていきましょう!
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