今回のアンケートは、ギターの指板の素材についてです。
皆さん、ギターを購入する時、指板の素材はどうのように決めてますか?
見た目、出音の違い、押弦したときの感覚など、様々な決め方や自分なりの決め方があると思います。
今回は、指板の見た目の違いや出音の違いなど、それぞれの特徴を見ていきたいと思います!
指板の素材には主に
- ローズウッド
- エボニー
- メイプル
- パーフェロー
- ローステッド
などがありますが、上3つのローズウッド、エボニー、メイプルとその他でアンケートを行いました。
今回は、ギタリストの皆さんがどんな指板の素材を好んでいるのかTwitterアンケートを行いましたので結果を紹介します!
フィンガーボード
指板は、フィンガーボードとも呼ばれています。
アンケート内容
期間は7月19日~7月26日の7日間で、質問は「あなた好みの指板は?」というアンケートでした。
ではさっそく結果を見ていきましょう!
アンケート結果
あなた好みの指板は?
パーフェローやローステットもありますが、今回は代表的なものに絞りました!#modernguitardive#mgd#getyoursounds#ギター#ギター好き#ギタリスト#ギター指板#ギター指板素材
— Modern Guitar Dive (@M_GuitarDive) July 19, 2019
ギタリスト全体の割合を示すものではありません。
ご了承ください。
合計で12名の方に回答していただきました。
皆さん、ありがとうございます!
結果は
- 「ローズウッド」が50%
- 「エボニー」が33%
- 「メイプル」が17%
- 「その他」が0%
となりました。
ローズウッド
結果は50%でダントツの結果となりました!
ローズウッドとは
ローズウッド(Rosewood)の見た目は、木目がはっきり見えるような赤茶色や焦茶色が特徴です。
個体差がありますが、赤茶色または焦茶色の1色というよりは、赤茶色と焦茶色が混じり合っています。
そのため、ギター1本1本で表情が変わります!
飽きることがありませんよね。笑
エボニーと比較すると光沢感はなく、滑りもそれほどよくはないので、押弦の力加減やタッピング+スライド奏法など、少し引っかかるような印象を受ける場合もあります。
この滑りづらさは、錆びた弦を弾いているような滑りづらさではないので、個人差はありますが、慣れれば違和感なく演奏することができます。
出音の特徴
ローズウッドの出音は温かみや丸みのある出音が特徴です。
音の伸び(サスティーン)に関しては、エボニーに比べると、少なめです。
メンテナンス
ローズウッド指板の多くは無塗装です。
そのため、乾燥しやすく、手垢などの汚れを着きやすいため、指板クリーナー、オレンジオイルやレモンオイルを使用し、しっかりとメンテナンスしてあげる必要があります。
メンテナンスをしてあげないと季節によってはヒビのの原因になりますので注意しましょう!
ローズウッドのメンテナンス方法についてはこちらを参考にしてください。
ワシントン条約による規制
ローズウッドといっても色々な種類があります。
一般的に使われているのがインディアン・ローズウッドですが、ハイエンドギターなどには、
- マダカスカル・ローズウッド
- ホンジュラス・ローズウッド
などが指板に使われています。
希少です!
以前はブラジル原産のハカランダ(ブラジリアン・ローズウッド)も指板には使われることがありましたが、輸出規制が実施されてからは、どんなにハイエンドなギターであっても、ハカランダが使われているものはなくなりました。
そして、ローズウッドも2017年1月2日に発効したワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の改正に伴い、規制対象になりました。
ローズウッドの規制の詳細については、経済産業省のページをご覧ください。
https://www.meti.go.jp/press/2016/12/20161212002/20161212002.html
この規制により今後はローズウッドの代替素材としてパーフェロー(Pau Ferro)が使用されるようになりました。
パーフェローとは
パーフェローは、弾き心地はローズウッドよりもエボニーに近いのが特徴で、見た目はローズウッドかパーフェローかの見分けることは難しいです。
パーフェロー自体は以前から指板、ネックやアコギのバック材(ボディ裏)として使用されていますので、ギターに使用される木材としては新しいのもではありません。
ボリビアン・ローズウッド
パーフェローは、ボリビアン・ローズウッドとも呼ばれています。
エボニー
結果は33%でした。
思っていたよりも多い印象です!
エボニーとは
エボニー(Ebony)の見た目は、黒色で光沢があるのが特徴です。
多くは黒色ですが、まれに明るめのエボニーも見かけることがあります。
黒色のものは漆黒とも言えるような黒色で先程のローズウッドと比べるまさに漆黒です。
エボニーは非常に硬く、木目が細かく、重さがあり、また、滑りがよいのも特徴です。
そのためローズウッドよりもタッピング+スライド奏法する際などは、弾きやすく、引っかかりが少ない印象を受ける場合があります。
エボニーは高級な木材に分類され、黒色のものは木の中でも心材からのみ採れるもので、それ以外の部位に関しては普通の木の色となっています。
心材自体は1本の木から少量しかとれないため、量産品に使うには向いていません。
その反面、心材以外の部分は多くあり、その部分のことをマッカーサー・エボニー(Makassar Ebony)と呼ばれています。
そのため、黒色のエボニーが使われているギターの多くは、各メーカーの中でもハイエンドなギターに使用されています。
出音の特徴
エボニーの出音は、よくローズウッドとメイプルの中間と表現され、バランスの取れた音が特徴です。
音の伸び(サスティーン)もあり、メイプルよりも立ち上がりが早い特徴もあります。
メンテナンス
エボニーは、硬い木材のため、長く使っていてもあまりすり減ることはほんとんどありません。
エボニー指板もローズウッド指板と同じく、多くは無塗装です。
そのため、乾燥しやすく、手垢などの汚れを着きやすいため、指板クリーナー、オレンジオイルやレモンオイルを使用し、しっかりとメンテナンスしてあげる必要があります。
メンテナンスをしてあげないと季節によってはヒビのの原因になりますので注意しましょう!
エボニーのメンテナンスについてはこちらを参考にしてください。
メイプル
結果は17%でした。
思っていたよりも少ない印象です!
メイプルとは
メイプル(Maple)は指板だけでなく、ネック材(ネックそのもの)としても使われることもあります。
ネックと指板が一体になってできているネックは「ワンピース・ネック」と呼ばれ、他の指板用の木材と同様に、指板をネックに貼り合わせたネックを「貼りメイプルネック」と呼ばれています。
メンテナンス
メイプルは手垢などの経年変化によって徐々に飴色(薄茶色)に変化し、独特の風合いが現れるようになります。
これが「あじ」です。
愛着が止まらなくなりますよね。笑
メイプル指板は塗装されているものも多く、その分、ローズウッドやエボニーと比較すると、メンテンナンスが楽だったり、傷みにくいという特徴がありますが、ヴィンテージギター、コレクション級のハイエンドギターに関しては、オイルを使用した際の影響に注意しましょう!
オイルを使用した際の影響
メイプル指板には、オイルを塗ると影響が出るものもあります。
ヴィンテージギター、コレクション級のハイエンドギターを使用している方は、指板の仕様を確認し、不明な場合はメンテナンスに出すことをおすすめします。
メイプルのメンテナンス方法についてはこちらを参考にしてください。
まとめ
以上、指板の素材に関するアンケートの結果でした!
こうして特徴を並べてみると指板っておもしろいですよね!
エレキギターといってもやはり木材なので、その木目による音への影響は、木そのものも特徴がしっかりと反映されます。
ギターを始めた頃には、指板が出音に影響するなんで想像もできなかったです。笑
1本目を購入するときは、「なんか黒い方がかっこいいな」と思い購入しました。
それは好きなギタリストがメイプルを使用していなかったからという理由です。笑
指板もボディのトップ材を選ぶように、まずは見た目、次に出音という選び方もギターならではと思いますので、好きな指板でどんどんモチベーションを上げていきましょう!
上級者の方は、出音で選び、楽曲や自分のスタイルにあった出音になるような指板を選ぶことをおすすめします。
お悩み相談コーナーと題し、いただいたギターに関するご質問に回答するコーナーがあります。
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